うちの子って少し特殊かも。
母子の生活を送る中で、1歳半を過ぎたころから漠然とそんなことを感じていました。
そして2020年7月1日、4歳のときに自閉スペクトラム症と診断を受けました。
今日は「自閉スペクトラム症の診断を受けた経緯とその後」をシェアします。
5歳を過ぎた現在では特に気にして育児していることはありません。
昔の私と同じように周りと我が子を比べて違和感を感じている人、さらに育児が苦痛に感じる人の役に立てればと思います。
この記事は2ページ構成です。
1ページ目では育児の苦悩と夫婦関係、2ページ目では療育センターの話をしています。
療育センターの診断から読みたい方はこちらからどうぞ
➡【軽度の自閉スペクトラム症と診断「ホッとした」】
おねしょが治らなかった自分の体験談をまとめています。
お子さんのおねしょがなかなか治らない方は是非ご覧ください。
【もくじ】
周囲の同い年と何か違う
「子どものこだわりってこんな強い?」
- こだわりが異様に強い
- 他人との距離感が異様に近い
母親の私が特に気になったのがこの2つ。
息子が周りと違うのかもと感じたのは1歳を過ぎたころからでした。
きっかけは児童センターで同い年の子と遊んだ時のこと。
全く人見知りをしない。
特によそのママに興味をもち、率先して接しようとする。
同い年の子の多くはママと遊ぶ子が多い印象を受けていたため少しひっかかったものの、
1歳のころなんて些細なことですから「成長はそれぞれ」
と、割り切った考えを持っていました。
誰にも理解されない育児の苦しみ
「そういう年頃じゃない?」
- 異常とも思えるこだわりを家族が理解してくれない
24時間息子と生活する私が一番つらかったことは『誰も理解してくれないこと』でした。
当時、胸の内にひっかかっていた息子の異常なこだわり行動を具体的に書き出します。
年齢 | 行動 |
常時 | 人見知りをしない |
0歳 | 日中、横になっている人を必ず起こす |
よそのママに寄ってアプローチする | |
2歳 | 風呂上り、髪の自然乾燥が許せない 少しでも乾くと洗面台で濡らす |
季節問わず氷枕がないと夜寝ない | |
3歳 | 潔癖症 米粒すら触ったら手を洗う |
「そこに立って」「こっち見ないで」「来ないで(視界に入らないで)」 親に対し細かい指示をする |
|
初対面の子に平気で抱きつく 嫌がられても相手の感情を理解してない |
言葉が達者になるにつれてこだわりがどんどんエスカレートしていく印象を受けました。
最初はイヤイヤ期かなと思い息子に合わせていた私。
しかし3歳半にもなると私の余裕もなくなり、育児がしんどくなります。
こだわり行動が収まる気配が全くなかったのです。
連日息子から細かい指示をされるたび、イヤイヤ期なの?と異常さを感じるほど。
笑顔で対応することができなくなり、息子のいない部屋へ逃げ隠れたこともあります。
マイルール通りにいかない⇒癇癪が起きる⇒1時間以上息子のメンタル回復待ち
毎日繰り返される連鎖に頭がおかしくなりました。
さらに外で他所の同い年の子を見ては、息子との違いに強い違和感を感じます。
普通って何?
自分でも息子との関わり方がよくわからなくなり、藁にも縋る思いで身近な旦那や実母に相談。
その度に必ず「考えすぎ」「そういう年頃」と言われ続けました。
障害は考えすぎなの?
息子は障害があるのではないか?
こう考えるのは悪い事でしょうか。
異常なほどのこだわりや人との距離感を家族に相談すると
気にしすぎじゃない?
最近はなんでもそうやって分類したがるわね。
みんなそんなものでしょ。
もう少し大きくなればウシが言ってることも理解できるんじゃない?
言わんとすることは分かる。
でも納得はできない。
「うちの子障害もちかも?」なんて軽い気持ちで口にしているわけではない。
ずっと一緒に過ごして、お世話して、他の子も見てきた中で感じた小さな違和感。
それがどんどん私の中で大きくなっていく。
「自閉症スペクトラム症」や「アスペルガー症候群」のワードをネットで調べまくった。
症状が息子と似ている。
確かに今は小さいからそれでいいかもしれない。
言葉や知能に障害があるわけじゃないかもしれない。
ただ、子供は成長する。
これから小学生・中学生・高校生と大人になるにつれて「周りとちょっと違うこと」が「つま弾きにされる原因」になるかもしれない。
生まれ持った息子の特質が「今後の人生で大きな壁にならない」と言い切れる?
最悪の事態を想定するなら即行動したほうがいいんじゃないか。
私の考えすぎかもしれない。
でも障害でないという確証もない。
納得いく答えが見つからないまま月日は流れました。
夫婦仲も険悪に!?
「理解されないイライラ」
当時は「考えすぎ」という旦那と、「もしかしたら」という思いの私では子供への対応がバラバラでした。
私は自閉スペクトラム症であることも懸念しつつ、息子のペースにあわせ柔軟に対応することを心がける。
対して旦那は言えばいつか伝わる、成長したら変わるで対応する。
この食い違いが原因で互いにイライラすることが多く、夫婦仲も険悪になりました。
一番記憶に残っているのはある日のお昼の出来事。
息子はいつもながらのマイルールを提示してきます。
「トト(パパ)先にご飯を食べないで。僕が食べるまで待っていて。」
そういいながらまだ遊んでいる息子。
旦那は出来上がりを即食べる人なんですが子供に合わせてくれていました。
しかし5分、10分と時間が経つと我慢しきれず、息子の要求そっちのけで旦那は食事を始めました。
当然、息子ギャン泣き。
なだめる私。
後は任せたと言わんばかりに1人食事を終え、別フロアに逃げる旦那。
追いかけて夫婦の話し合いです。
フォローしてよ。
こだわりを強く持っているから私が何かすることは逆効果なの。
あの子のルールでやらせてあげるのが一番スムーズ。
息子はまだあなたとブロック遊びしたいってだけだよ?
ご飯は後から温めたらいいじゃない。
うまいことバトンタッチできると思うんだけど。
後日、旦那の言う「うまいこと」を色々試してみましたが、マイルールの方が重要な息子にとっては無意味。
旦那と息子の輪に入ろうとすると無視される・あっちいってと言われるなど、見事なまでの塩対応。
強引に息子ルールを無視すると癇癪が起きました。
そのたび旦那はだんまり。
何か言う事ないんかーい!
ぶっちゃけワンオペ育児で試行錯誤して行きついた答えが「息子に合わせる」だった。
なのにどうしてそれを理解してれないの!?
日中私がお菓子食べながらテレビでも見て息子の相手をしていると思ってるの??
理解されない、息子を第一に考えてくれないことにイライラしていた私。
今思えば旦那も私も思いやり不足でした。
でも当時は
なぜ旦那は子どもにあわせないのか。
なぜ息子のこだわりがあることを理解しようとしてくれないのか。
虚しさ、悔しさ、呆れ……いろんなネガティブ感情がこみ上げてました。
そして遂に私は吹っ切れた。
『障害かも?は考えすぎではない。専門家に聞いて答えを出そう!』
子供だから、いつかはきっとなんて都合よく考える旦那は当てにならない。
一番身近で見ているのは私。
私がしっかりしなくては。
こうして息子の現状を把握すべく、自ら療育センターに問い合わせました。
療育センターに問い合わせ
「2歳半から出た吃音が心配」
- 2歳半から連発型吃音を発症し悪化の一途
- 難発型だったが4歳前に完治
自閉スペクトラム症と話はズレますが、時を同じくして息子は吃音症を患っていました。
強いこだわりやコミュニケーション能力も気になるけど吃音もどうにかしたい。
療育センターでは吃音と自閉スペクトラム症の診察や診断も行っています。
すぐさま電話で予約。
やるべきことが見つかったことで気持ちがスッキリしたのを今でも覚えています。
療育センターは予約待ちがかなりあるそうで、電話からひと月後にやっと通えるようになりました。
2歳半から連発型、3歳には難発型が定着した息子の吃音症経緯と対策方法はこちらでまとめています。