今朝、エリック・カールさんの訃報を知りました。
代表作品であるはらぺこあおむしはまだまだ現役で5歳になった息子は毎日読んできます。
そこで今日はエリック・カール作品の中から「ごきげんななめのてんとうむし」をご紹介しようと思います。
おおまかなあらすじとおばさんがよんでも良い作品と思えたポイントを4つに分けて解説します。
それでは参りましょう。
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【もくじ】
世界で有名な作家さん
「エリック・カールさんとはらぺこあおむし」
- はらぺこあおむし
エリック・カールさんは知らなくても、はらぺこあおむしは聞いたことがある人はいるのではないでしょうか?
それもそのはず。
はらぺこあおむしは日本だけでも426万部も発行されている大人気絵本。
本国アメリカで刊行されたのは1976年。
幼児向け絵本でシンプルで分かりやすく、「絵本の魔術師」と呼ばれる所以である鮮やかな色彩が特徴です。
アメリカ、イギリス、フランスなどで数々の賞を受賞し、現在では60以上の言語で出版され世界中で読まれている絵本となっています。
世界中の子供が読んでいる絵本
うちのはらぺこあおむしは読み過ぎてボロボロ(笑)
出産祝いで頂いた「はらぺこあおむし絵本とぬいぐるみセット」は5歳になっても現役です
エリック・カールさん死去
数々の作品を私たちへ届けてくださったエリック・カールさんの訃報を知りました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
そしてこれからもエリックさんの作品を息子と一緒に読んでいきます。
ご冥福をお祈りします。
おすすめ絵本
「ごきげんななめのてんとうむし」
- エリック・カール作品の鮮やかな色彩とダイナミックな画面構成
- 太陽の位置や時計で示す時間の流れ
- 自信はないのに虚勢を張り続けるてんとうむしへの共感
- 説教臭くない道徳を教えてくれる絵本
まず大まかなあらすじを紹介します。
ありまきがいる葉っぱに「きげんのよいてんとうむし」と「ごきげんななめのてんとうむし」が朝ごはんを食べにやってきました。
きげんのよいてんとうむしは「たくさんあるからわけてたべよう。」というのに対し、ごきげんななめのてんとうむしは「ぜーんぶぼくのだ。」と喧嘩を吹っかけます。
「いいよ。」と喧嘩することを快諾されたにもかかわらず、ごきげんななめのてんとうむしは自信がないのか「おまえじゃちいさすぎるな。」と言い返しました。
「それならもっと大きいあいてとやったらどう?」と言われたごきげんななめのてんとうむしは「つよいところをみせてやる。」と、大きな相手を探しに飛び立ちます。
ハチから始まりどんどん体の大きな生き物たちに次々「けんかしないか?」と言っては「おおきさがたりないな」と言っては去っていく。
そんなこんなで1日中飛び回り、ヘトヘトで辿り着いたのは元居た『きげんのよいてんとむしがいた葉っぱ』でした。
「きみ、ばんごはんまだだろ?ありまきがすこしのこっているよ。」
「あ、ありがとう。」ふらふらのはらぺこてんとうむしが言いました。
葉っぱにありまきがいっぴきもいなくなり、「どうもありがとう。」と葉っぱがてんとうむしに言いました。
「どういたしまして。」2匹のてんとうむしは、その葉っぱの陰で眠りました。
てんとうむし好きなら間違いなく楽しめる絵本
それではこの絵本の素晴らしい所を4つご紹介しましょう。
絵本の魔術師ならでは
「美しい色彩とダイナミックな画面構成」
この本は「仕掛け絵本」です。
写真のように、大きな生き物に「喧嘩しないか?」と言うにつれてめくるページも大きくなっていきます。
はらぺこあおむしでもこういうページありますよね?
てんとうむしの方は文字も大きくなります!(ココポイント)
ページをめくる楽しみがワクワク感に繋がり、喧嘩を吹っかけるページだけを集中して読む子もいるでしょう。
描かれている生き物たちも丁寧に彩られ、見ていて飽きません。
はらぺこあおむしの色使いが好きならこの絵本もきっと気に入ってもらえる思います。
大胆な画面構成とエリック・カールさんの特徴的な色彩で目が離せない絵本です。
視覚でわかる演出
「時間の流れ」
さて先ほどの写真をもう一度見て、気づくことはありませんか?
ページの右上に時計のイラストと、太陽が昇っては降りていますよね。
芸が細かいですね~。
時計と太陽の位置で「時間の流れを演出」しています。
幼児期で話の内容に興味を持たなくても「今何時?」とか「この動物の名前は?」って遊びから知識がつきます。
大人でもあるあると共感できる
「虚勢を張り続けるてんとうむし」
36歳のおばさんが読んでも共感できるのはなぜだろう?
答えは単純で、ごきげんななめのてんとうむしのような経験をしてたり、見てたりしてるからなんですよね。
周囲は彼女はいないって知ってるのに、彼女がいる体でエア通話をし続けた中学の同級生がいたなぁ。
その場の勢いで激辛ラーメン食べてお腹下したこともあった。
自信がない所をつつかれるとやたら饒舌になる自分、いるなぁ。
あなたのまわりにもいませんか?
言う事はいっちょまえで中身がスカスカの人。
ごきげんななめのてんとうむしはまさにソレ。
だから最初はごきげんななめのてんとうむしに対して「なんだコイツ?」って負の感情を抱きます。
でも自然界だったら天敵だろ!?って相手にも臆することなく喧嘩に誘うてんとうむしの無鉄砲さもあり、ストーリーが進むにつれて「嫌な奴」から「愛くるい存在」になるんですよね。
そして極めつけが最後の「あ、ありがとう」です。
シンプルなストーリーで謙虚な生き方がわかる
「道徳絵本」
ヘトヘトになって元いた葉っぱに帰ってきたごきげんななめのてんとうむしは、きげんのよいてんとうむしにありまきを勧められます。
そこで返した言葉が「あ、ありがとう。」
お礼の言葉、言えるんかーい!!
喧嘩を吹っかけまくっていたてんとうむしが謙虚になってるんですよね。
優しい気持ちになれる瞬間です。
冒頭に散々嫌味を言われたきげんのよいてんとうむしもご飯をすすめてくれるあたり、器広いッ!!
しかも葉っぱもてんとうむしたちに「ありがとう」って言ってるし。
優しい世界……。
好かれる人間のあるべき姿を会話で教えてくれる道徳本だと感じました。
人として大事なことを説教臭くなく教えてくれるからこの絵本、大好き。
この絵本は幼児期から読み聞かせできます。
そして幼稚園、小学校と心が成長するにつれて「どうしてごきげんななめのてんとうむしが喧嘩しないまま大きな相手から去っていったのか」、「どうして最初はあっちいけ!といっていたのに最後にはありがとうと言えたのか」が紐解くように理解できてくる素晴らしい絵本です。
心の成長を感じることができる道徳絵本
エリック・カール高評価絵本
「パパ、お月さまとって!」「ちいさなくも」
ファンタジー世界のほっこりするストーリー
「パパ、お月さまとって!」
タイトルを見ただけで思わず手に取ってしまう1冊ではないでしょうか?
女の子は夜空で大きく光り輝くお月さまと一緒に遊びたくなってしまいます。
でもどうしても手が届かない。
そこでパパに「パパ、お月さまとって!」とおねだり。
長い長い梯子を手にしたパパが高い高い山へ向かっていった先では……?
ファンタジーで話はシンプルですが、絵本の「ある仕掛け」に子供も夢中になるでしょう。
図書館で借りると破く可能性大!
1度読んでお子さんが気に入ったら買ったほうが安心の仕掛け絵本
雲がいろんな形に変わっていく想像力の絵本
「ちいさなくも」
誰でもふと空を見て「あの雲〇〇に似てるな」って思った記憶があると思います。
そんな懐かしい絵本。
空に浮かぶちいさなくもが形を変えていくストーリー。
青空と雲が描かれるのでカラーバリエーションが他の作品に比べたら少なく感じます。
それでも「青」一つ取って見てもいろんな色が重なり合って表現されているのを見るとやっぱりエリック・カール作品です。
大きな雲ではなく、小さな雲がいろんな変化を起こすのもワクワクしますね。
お子さんが雲や空が好きならおすすめの1冊
エリック・カールさんのおすすめ絵本
「まとめ」
- エリック・カールさんは別名「絵本の魔術師」
- 彼の作品は色彩豊かで驚きと楽しさに溢れた仕掛けが特徴
- 代表作は「はらぺこあおむし」
- 2021年5月23日 91歳で死去
- 私のおすすめ絵本は「ごきげんななめのてんとうむし」
ダイナミックな画面構成と鮮やかな色使いで楽しめる
太陽の位置や時計で時間の流れを作る細かい演出
虚勢を張り続けるごきげんななめのてんとうむしは大人も共感できる
説教じみた言葉ではなくスマートに「好かれる生き方」を教えてくれる道徳本 - 「パパ、お月さまとって!」や「ちいさなくも」など色んな絵本がある
エリックさんの作品は40作品以上ありますのでお気に入りを探し見ると楽しいですよ。
図書館にも置いてあるので是非親子で読んでみてください。