健康が何より大事だと思うウシ(@usiwaka125)です。
「茎捻転になって病院をはしごした体験談」
ってことで卵巣嚢腫の体験談2弾になります。
これまでの経緯などを知りたい方は下記リンクの第1弾、または卵巣嚢腫タグから追っていただけるとわかりやすいです。
最寄りの産婦人科で「異常なし」と診断を受けた私。
なんと、同日に病院を3件はしごするという貴重な体験をしました。
九死に一生みたいなことになってます。
下腹部の痛みやお腹の張りなど体の異変を感じているにもかかわらず、放置している方向けの内容です。
- 卵巣嚢腫を放置し続けたらどうなるか
- 茎捻転とは?
- 茎捻転ってどれくらい痛いの?
- 痛みはどうしたらなくなるの?
【もくじ】
卵巣嚢腫と診断されるまでの経緯
「茎捻転した」

- 午前中:1つ目の病院で「異常なし」
- 15時:通勤途中に茎捻転
- 16時:2つ目の病院へ
- 18時:3つ目の病院へ
泣きっ面に蜂とはこういうことを言うんでしょうね。
1件目の病院から帰宅後。
いつもよりひどい下腹部痛が襲ってきました。
ソファに横たわってじっと痛みが過ぎるのを待ちます。
この日は土曜日。旦那は珍しくお休み。
お腹の痛みが耐えれるほどに落ち着いてきたものの、いつもより鋭い痛みだったことを覚えています。
ゆっくり休んでいたいけど15時からパート。
念のため「何かあったら連絡するから携帯は気にしてて」旦那に伝えました。
それほど異常な痛みだったんです。
自宅から徒歩5分。
横断歩道を1つ渡った先の勤め先。
腹痛のせいでゆっくりしか歩けない私は、通常より15分も早く家を出ました。
通勤途中に茎捻転発生
横断歩道手前で片膝をついてうずくまっている私。
緊急事態です。
横断歩道の信号待ち中にザクッ!!!!っと後ろから刺されるような激痛が走りました。
腹痛なんて生ぬるいものじゃありません。
痛すぎて立てない。
冷や汗が噴き出る。
声を出すことができない。
ただただその場にうずくまることしかできませんでした。
しかし、何を血迷ったのか

まだ出勤する意思があるだと!??
なんとか職場に駆け込み、座って机に突っ伏したまま休憩。
ちっとも痛みが治まらない……。
そこへ通りかかってきた社長。
ここでようやく働くのは無理と悟り、社長に状況説明と急な欠勤を謝罪しました。
「顔色が真っ白だけど大丈夫か!?」
驚く社長の表情につられて私も驚く。
「病院に連れて行こうか!??」と優しい言葉をかけてくれます。
でも旦那が休みなこともあり自家用車で行くことにしました。
その後も机に突っ伏して待機。
職場のおばちゃんたちも「大丈夫。体を大事にしな。」って……
旦那がお店に来るや否や私を呼びに来てくれる。
職場が優しさの固まりすぎます。
約10分後。
車に乗り込み病院へ。
走行時の振動すら臓器に響いて辛かったです。
激痛の原因は卵巣茎捻転。
卵巣茎捻転とは?
「拷問級の痛み」
茎捻転とは卵巣と子宮が繋がっている部分がねじれる疾患のことです。
「卵巣捻転」と呼ばれたり、卵巣嚢腫がある場合は「卵巣嚢腫茎捻転」とも言います。
経験した痛みを言葉で伝えるなら、
長さ40cmほどの太いアイスピックでいきなり腰から腹にかけて全力で刺された感覚。
しかも刺したり抜いたりを1秒ごとに何度も繰り返され、時には凶器を差したまま上に持ち上げられたり、グリグリ回されている。
あれは拷問です。
出産の本陣痛と比較するなら、陣痛は鈍器で腰を砕かれるのに対して茎捻転は内臓を串刺しにされる鋭い痛みです。
痛みのジャンルは違いますね。
もちろんどちらも耐えがたい激痛なのは変わりません。
間違いなく私の人生激痛ランキングTOP2は陣痛と茎捻転で決まり。
卵巣茎捻転は卵巣嚢腫の合併症として有名です。
「嚢腫が5cm以上になると茎捻転を起こす危険性がある」と言われています。
私の卵巣は11cmにまで肥大化していたことを考えるとねじれて当然かもしれませんね。
- 卵巣と子宮が繋がっている部分が捻じれる疾患
- 症状は「激しい腹痛」「嘔吐」「意識不明」など
- 卵巣嚢腫が5cm以上になると起こす危険性がある
茎捻転の恐ろしさ
「壊死」
卵巣が捻転すると血流が止まり、卵巣の組織が壊死する可能性があります。
つまり卵巣という臓器が死ぬということです。
卵巣摘出もあり得る危険な状態に「茎捻転だ!」と思う人が何人いるのか。
さらにあまりの激痛で声が出ない、意識不明になるなど。
周囲に助けを求めることができない可能性もあります。
とても怖いですよね。
捻じれかけの場合は運よく自然と元の位置に戻る場合があります。
逆に完全に捻じれてしまった場合は緊急手術いなることも少なくないそうです。
つまり、茎捻転発生から処置までの時間がかなり重要ということになります。
- 周囲に助けを求めれない可能性がある
- 完全にねじれると緊急手術になるかも
- 卵巣が壊死すると卵巣と腫瘍を全摘出となる
卵巣が腫れている
「レントゲン検査」
地域の土地勘が全くない夫婦はパッと頭に浮かんだ大通り沿いの病院に向かいました。
そこは地域医療支援病院。
地域医療支援病院制度の概要
はじめに
地域医療支援病院は、医療施設機能の体系化の一環として、身近な地域で医療が提供されることが望ましいという観点から、紹介患者に対する医療提供、医療機器などの共同利用の実施等を通じて、第一線の地域医療を担うかかりつけ医、かかりつけ歯科医等を支援する能力を備え、地域医療の確保を図る病院としてふさわしい構造設備などを有するものについて、都道府県知事が個別に承認しています。
引用元:厚生労働省 健康・医療 地域医療支援病院について
(後略)
つまり県知事が認めた優秀な医師と設備がある病院ってことですね。
2件目の病院では若い男性医師に対応してもらいました。
・午前中に産婦人科で異常がないと言われたこと
・症状の説明
・レントゲン検査
いろいろ済ませてぐったり。
動いたり話したりするだけでも体力と気力が激痛で削られます。
瀕死だったので通路ベンチで横になった状態で医師からうけた説明がこちら。
- レントゲンで子宮か卵巣に腫瘍があると思う
- しかも大きい
- 午前中の産婦人科で異常なしって診断はあり得ない
- この病院には産婦人科がないからこれ以上検査や処置ができない
- 市民病院へ紹介状を書くから今すぐ向かってください
- スムーズに受け入れてもらえるよう市民病院に連絡しておきます
検査の結果午前中の病院がダメダメだったことが判明したのと、自分が思っている以上にヤバイ状況だってことが分かりました。

私、死ぬの??


遠慮するのは日本人の特性?美学??
卵巣が壊死するかもしれないって言うのに……。
医師から勧められる救急車は素直に利用したほうが良いです。
救急車ってそういう車両だから堂々と使いましょう。
会計を済ませ、自家用車で市民病院へ。
茎捻転の痛みが消える
「運が良かった」
日が暮れたころ夜間救急窓口から院内へ。
すぐ看護師さんがきてくれました。
けど、もう歩けない……。
限界だ。
すかさず車いすを用意してくれた看護師さん。
しかも産婦人科の先生がすでにいるだと!?
2件目の病院から連絡を受けて待機してくれたんですって。
周りの人に助けれてばかりの1日です。
市民病院の先生は年齢も近くてとても話しやすい人でした。
まず超音波検査をします。
仰向けの態勢が辛いのと、ずっと耐えてきた激痛のダブルパンチで失神するんじゃないかと思ったその時!
スゥー…っと痛みが嘘だったかのように消えました。
さっきまで車いすの上で瀕死状態だった人間がケロッとしてるんだから自分でもビックリです。
すぐさま先生に伝えると「捻じれかけていたのかもね」と。
あれで完全に捻じれていないだと!?
だとしたら完全に捻じれた瞬間、意識ぶっ飛ぶこと間違いなし。
茎捻転は絶対ならないほうがいいです。
自然に治ったのは運が良かったとしか言いようがありません。
その後の検査で辛うじて最悪の状況を脱したことが分かりました。
- 激痛の原因は卵巣嚢腫茎捻転
- 完全に捻じれていなかったから自然と治って痛みが引いた
- 卵巣の破裂なし
- 血が卵巣まで循環しているから壊死の心配なし
卵巣嚢腫の診断を受けて
「手術の方法」
私の卵巣の状況と医師からの説明は以下の通りです。
・卵巣の腫瘍がかなり肥大化している
・腫瘍は放置では治らない
・放っておくと大きくなり続けて卵巣破裂に至るケースもある
・ここまで大きくなったら処置方法は摘出手術のみ
・当病院では開腹手術になる
要約すると手術は決定事項。
あとは手術内容を決めてほしいってこと。
すぐさま「腹腔鏡手術がいい」と思いました。
開腹手術か腹腔鏡手術か
「希望の治療を受けるため」

- 開腹手術で卵巣摘出した母が辛そうだったこと
- 腹腔鏡手術は体の負担が少ないと聞いたことがあった
- セカンドオピニオンができるという浅い知識を持っていた
40代で開腹手術
「母のこと」
母が40代の頃、同じく卵巣嚢腫になり手術をしています。
開腹手術でした。
当時はその選択肢しかなく、3週間の入院。
退院後もベッドで横になっていることが多かったですね。
通常の生活を送れるようになるまで2~3カ月は要したと思います。
そんな母の姿を思い出し、なんとしても開腹手術だけは避けようと思いましたね。
卵巣ごと摘出した母
余談ですが、この時の手術で母は片方の卵巣を全摘出しています。
理由は2つ。
①今後子どもを産むつもりがない
②年齢的に悪性腫瘍になる可能性がある
医師と相談して全摘出を決めたそうです。
腹腔鏡手術は患者の負担が少ない
「聞いたことがある」
腹腔鏡手術の存在はテレビで見たことがありました。
手術の翌日から歩ける。
傷も小さい。
入院日数も短くて済む。
患者負担が最小限の手術方法。
これだ。これしかない。
とはいうものの、市民病院ではできない。
どうする!?
どこかで聞いたことがある言葉
「セカンドオピニオン」
なんか患者が医師に申し出て治療方法を模索する的なやつ、あったな。
……伝えてみよう。
ふわっとした知識だけで人生初のセカンドオピニオンしてみました。
セカンドオピニオンとは
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。セカンドオピニオンは、担当医を替えたり、転院したり、治療を受けたりすることだと思っている方もいらっしゃいますが、そうではありません。まず、他の医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。
(後略)
引用元:東京都福祉保健局 治療・療養に役立つ情報
先生は快く承諾してくれた上に、
「大学病院にいる恩師ならもしかしたら腹腔鏡手術で対応してくれるかもしれない」
と、先生の恩師宛てに紹介状を作ってくれることに。
まとめると私の治療選択肢は2つです。
A.大学病院で腹腔鏡手術をする
B.Aが無理なら市民病院で開腹手術をする
一度、大学病院で検査をする必要があります。
何はともあれ緊急手術とかにならなくて良かった。
市民病院で検査入院
「体が楽になる」

- 4日間入院
夜間救急で市民病院に行った日から入院しました。
入院中は検査したり、点滴売ったりのTHE・入院患者。
この辺の記憶はあまりなくて詳しく書きたくても書けないのが悔やまれます。
言えることとは、茎捻転はあれから起きてません。
腹痛も点滴や薬のおかげでかなり楽になりました。
あとは、人生初の入院だったのではしゃいだのは黒歴史です。
ノートパソコンやヘッドフォンを持参してオンラインゲームやるクズっぷり。
ダメ人間全盛期でした。
思いのほかマウスがカチカチうるさかったのですぐやめたけど……。
持ってくのがヤバイですよね~。
卵巣茎捻転の体験談
「まとめ」

- 卵巣が5cm以上になると茎捻転が起こる可能性あり
- 茎捻転とは卵巣と子宮のつながっている部分が捻じれる疾患
- 症状は「激しい腹痛・嘔吐・意識不明」など
- 完全に捻じれて処置が遅れれば卵巣壊死まであり得る
- 私の場合は捻じれかけの状態だったが拷問級の痛みだった
- 運よく自然に捻じれが解消されて痛みも嘘のように消えた
- 卵巣嚢腫は放置すると肥大化し続け、卵巣破裂の可能性もある
- 治療方法は摘出手術
- 患者への負担が少ない腹腔鏡手術希望のためセカンドオピニオン
- 4日間市民病院に検査入院ののち大学病院の紹介状をGET

陣痛は子どものために耐えれるけど、わけもわからず唐突な激痛は怖いです。
卵巣嚢腫の自覚症状については前回の記事で紹介していますので当てはまっている方は是非、病院で検査をほしいなと思います。
それではまた!