【もくじ】
軽度の自閉スペクトラム症と診断
「ホッとした」
- 自閉スペクトラム症のグレーゾーン
- やや注意欠如・多動症(年齢的なこともある)
- IQは平均範囲内
幼稚園入園前に診断が下りました。
療育センターの人たちは親のサポートもしてくれるため、心の重荷がなくなる唯一の心のよりどころでした。
そして田中ビネー知能検査Vの結果と精神科医の診察を経て、4歳の時に軽度の自閉スペクトラム症と診断されました。
【得意なこと】
・目で見て理解すること
・記憶力 言葉や知識を良く知っている
・決まりごと、ルールがあらかじめあることを好む
【苦手なこと】
・耳から聞いてい理解すること(少し複雑な内容・3つ以上の指示)
・イレギュラーなこと、予期していないことに混乱
・こだわるところ
息子の得手不得手を改めて説明されましたが首を縦に振るばかりです。
知能検査をしてくれた担当者さんからはこのように説明を受けました。
そこを踏まえたうえで、本人や周りがどれくらい困っているか。
支援が必要か不要かの判断はそこで決まってきます。
息子は精神年齢・知能指数ともに年齢相応。
周りの支援が今すぐ必要ということもなさそうでしたから、入園後の生活を様子見することに決めました。
情報共有をして対応がスムーズに進むように療育センターと園での情報交換、親から園への情報提供をするようにしました。
次に精神科医からは月1回の簡単なテストと検査結果を踏まえ、専門医からは以下のように言われました。
軽度の自閉スペクトラム症とやや注意欠如があり
・言葉の発達は順調、好きなことには熱心に取り組めるのが長所
・4歳のお子さんではある程度多動・不注意があります。息子さんは年齢相応と考えます
・ADHDの傾向もみられるため、様子を見させてください
・年齢に合わせ、知的発達していて情緒豊かで健やかに育ってらっしゃいます
・集団適応サポートがあると考えます
・心理面接、園の巡回相談を検討します
ここでも知的障害はなし。
やはりネックなのは強いこだわりとコミュニケーション能力が園生活でどうなるのかです。
良くも悪くも息子はマイペース。
担当医にも入園して様子をみる方向にしますと伝えました。
さて、これらの診断結果を引っさげて旦那に説明します。
療育センターでADHDの傾向ありと診断後
「夫婦仲が改善」
書類を見せた瞬間から旦那はすんなり「息子の特質」を受け入れ、育児について夫婦間でぶつかることがなくなりました。
何だコレww
嫁が一生懸命説明しても聞き入れてもらえなかったのに、診断書1枚でそうなりますか!??
少ない休日の中でできる限り息子の要求に応えてくれるようになった旦那。
結果的に私のフラストレーションも大分おさまりました。
やっぱり育児は夫婦の協力あってこそと実感。
自閉スペクトラム症との関わり方
「特質を深く理解する」
- 周囲が特質を深く理解すること
- 先回り
深く相手を理解することはとても重要。
それと同じくらい大事なのは地雷をできるだけ取り除いておくことです。
息子への接し方にルールを設ける事で育児が幾分か楽になることがありました。
例えばこんな感じ。
⇒マイペース、こだわりがある特質
・こだわりを許容することで余計なストレスを与えない
・好きなことはとことんやらせる
⇒お約束やルールがあると安心、ないと混乱しがち
・毎日決まった時間に決まった行動をする
・翌日の行動は前日の夜に説明しておく
⇒3つ以上の複雑な言葉は伝わりにくい
・「良い」「悪い」の分別を明確に伝え、短い言葉でその都度根気よく説明する
やってみると親子が笑顔で過ごせる時間が増えました。
息子の幼稚園生活
「お手伝い大好き、ルールは守る」
- 入園直後はなかなか落ち着かない
- ルール好きなことで先生から感謝される
入園当初はハラハラすることが多かったです。
初めての集団生活でじっとイスに座れなかったり、外が気になったりしたみたいです。
でも先生も慣れたもの。
「気晴らしにお散歩行こうか」と手を繋いで園内を歩いてもらったりしていました。
入園したばかりで落ち着きのない子はよくある事だそうです。
半年も経つと園生活に慣れると落ち着いて座って話を聞くことも徐々にできて成長を感じました。
クラス役員をやっていたため息子の園生活を見る機会は多かったんです。
次に友達関係。
お迎えに行った際、初対面の年上の子に向かって積極的に「遊ぼう!」と突っ込んでいく。
嫌がる子もいれば、受け入れてくれる子も。
例え拒否されたとしても息子は自分の意思を曲げません。
自分が納得するまでターゲットの子を「遊ぼうよ~!」追いかけます。
相手の子は逃げているのに、息子は追いかけっこのつもりでもう遊んでいる気になっている。
全く動じない息子に気味悪さを感じる子もいました。
しつこすぎじゃ!と思いつつもコミュニケーションは苦手な分野だから仕方ない、何事も経験だと見守ります。
とは言え、友達作りに不安はありました。
そして入園後。
心配無用だったようです。
クラスで徐々に友達ができ、バスで通園するようになるとさらに友達も増えたようで友達関係で問題行動を先生から指摘されたことは一度もありませんでした。
最後に当番が好きすぎる息子。
園では毎日3人園児がお当番のお仕事をします。
仕事内容は荷物を運んだり、机を拭いたり、先生のお手伝いなど。
息子はお当番が大好き。
「早くお当番回ってこないかな~」
「明日は絶対お当番だね!」(昨日やったからそれはない)
「今日は〇〇君と△△君がお当番だったんだよ」
と毎日お風呂の時間にお当番愛を語ります。
担任の先生からも「お約束を守ってくれます。お片付けの時間になると他の子にお片付けするよって教えてくれんです。」と聞きました。
これも息子の特質。
ルールや約束を守れたことは大いに喜ばしいことだと思っています。
ただ「良い子」と「ウザイやつ」って紙一重。
何もかも自分が正しい頑固者にならないよう、小さいうちから色んな子と関わりを持って欲しいと思います。
って言うのも、やっぱり園生活で本人も嫌な思いをすることがあるそうです。
そこで初めて「嫌がられる言葉や行動」を理解できていると伝わってくるんですよね。
幼少期からの集団行動は重要なのかもしれません。
今は年相応に成長してくれている息子、サポートしてくれる先生方に感謝しかありません。
現在では療育センターのサポートは受けていません。
来年から小学生!
環境が大きく変わりますからサポート頑張りたいと思います。
小学校入学に向けて新たにルールを1つ設けました。
それは1日5分以内の家庭ドリル学習です。
親子で習慣化することで勉強が楽しいと思ってもらえたらいいなと始めました。
自閉スペクトラム症の特徴
「誰でも少なからず持っている 」
自閉スペクトラム症の特徴は誰でも少なからず持ってます。
目に付くのは特質が濃いからであって、その影には診断すらされていない人もいます。
三つ子の魂も百までって解釈すると妙に納得できちゃいます。
私も強いこだわりを部分的に持っているし、合理的で楽天的な性格は物心がついたころから変わっていません。
誰でも多かれ少なかれ変わらない特質を持っている。
担当の精神科医曰く、逆に特質を失くすことはかなり難しいそうです。
とは言えそれが生活に支障が出るレベルであった場合、トレーニングや環境で苦手を和らげることができるそうです。
上手くいけば苦手を普通までレベルアップすることも可能だとか。
まぁ、やってみないと分からないみたいですけど。
息子の場合は園生活を通じて、人の話を聞くようになりました。
つまり家以外の環境に身を置くことで成長してくれています。
療育センターと幼稚園の理解があるおかげもあって園生活で癇癪を起すことはほぼありません。
(1度だけ上靴を忘れて幼稚園の貸し出し上靴を履きたくないと泣いたことはあったくらいで私が悪い)
家でも同様です。
息子の特質を夫婦で理解したことにより生活が圧倒的に楽になりました。
あの時は勢い任せだったものの行動して良かった。
そして環境を整えることの重要性を感じています。
4歳で自閉スペクトラム症の診断
「まとめ」
- 1歳半を過ぎたころから他の子との違いが気になった
- 「異常なほど強いこだわり(マイルール)」「近すぎる人との距離感」が特に気がかりだった
- 実母や旦那に相談しても「気にしすぎ」「年のせい」「そういう年頃」と返されるばかりで納得できなかった
- 夫婦で育児方針が大きく食い違い不仲になる
- 2歳半から4歳前まで吃音症を発症
- モヤモヤを晴らすのが最優先だと療育センターに自ら通い始めた
- 診断結果「ADHDの傾向がある」
- 診断結果を見せると旦那が息子の特質を理解してくれるようになった
- 息子と関わる際は「特質を深く理解すること」、「先回りして地雷を失くすこと」に尽力したことで心にゆとりができた
- 幼稚園に通い始めたことで得意なことはより好きに、苦手なことは徐々によくなっていった
- 個人的に療育センターで診断を受けてよかった
1年間でものすごく成長してくれて育児でイライラすることも減り、心穏やかです。
自分の子供が「周りと違うかも」と不安になっている親さんのお力に慣れたら嬉しいです。