
この記事は2014年に成熟嚢胞性奇形腫が発覚し、治療した備忘録記事です。
茎捻転により卵巣腫瘍が見つかった話と入院から手術まではそれぞれ別記事をご覧ください。
今回はお金の話。
大事なのは「入院から退院までは1日から末日までのひと月になるようにスケジュールを組むこと!」。
それだけで数万円の差が出ます。
では本題。
卵巣腫瘍でかかった診察代・入院手術費用

卵巣腫瘍の発見から完治までの支出内訳
場所 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
最寄り産婦人科 | エコー・血液検査 | 7,520円 |
血液検査結果 | 390円 | |
地域医療支援病院 | X線検査 | 8,980円 |
市民病院 | 入院(4日) | 41,600円 |
診察 | 8,450円 | |
問診 | 970円 | |
大学病院 | 診察 | 10,650円 |
入院(6日)手術 | 90,000円※1 | |
定期健診 | 8,320円 | |
合計額 | 176,880円 |
腫瘍発見までに3つの病院で検査を受け、2回入院してます。
んで、実費176,880円。
もちろん高額療養費制度を適応。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、一定の額を超えた治療費は日本が支払うよっていう社会保険のひとつです。
納税者もしくは扶養者であればだれでも使うことができます。
もう少し具体的に言うと、医療機関などに支払った同一の自己負担額を受診者、医療機関、通院・入院、医科・歯科ごとに分け、自己負担金が21,000円以上のもののみ合算した金額を算出。
この金額が上限額を超えた分が高額療養費の支給対象となるわけです。
同一の医療機関であれば処方箋を含むことができます。
また、同世帯で同月に上記の条件と同じく自己負担金21,000円以上の支払いがあった場合は合算ができます。

要するに自己負担額21,000円以上の診察代があれば、医療機関や医科ごとに合算。
上限額を超えたら国が支給してくれる制度ってことだね。

年齢と年収で上限額が変わるよ。
ここでは69歳以下の上限額について書いておくね。
詳しくは厚生労働省HPを見るとわかるよ。
69歳以下の場合
適用区分 | ひと月の上限額(世帯ごと) | |
---|---|---|
ア | 年収約1,160万円~ 健保:標報83万円以上 国保:旧ただし書き所得901万円超 | 252,600円+(総医療費-842,000円)×1% |
イ | 年収約770万円~約1,160万円 健保:標報53万円~79万円 国保:旧ただし書き所得600万円超~901万円 | 167,400円+(総医療費-558,000円)×1% |
ウ | 年収約370万円~約770万円 健保:標報28万円~50万円 国保:旧ただし書き所得210万円~600万円 | 80,100円+(総医療費-267,000円)×1% |
エ | ~年収約370万円 健保:標報26万円以下 国保:旧但し書き所得210万円以下 | 57,600円 |
オ | 住民税非課税者 | 35,400円 |
- 1日から末日までの1カ月間で上限を超えた額を国が払い戻します
- 対象になる費用は医療機や薬局の窓口で支払う医療費
- 上限は「年齢」と「所得」に応じて定められている
- 1か月単位で世帯合算して上限を超えた医療費も対象
- (ただし69歳以下の人は1つの医療機関において21,000円以上のものに限る)
- 過去12カ月以内に3回以上、上限に達すると4回目からはさらに上限額が下がる
- 一部含まれない費用がある
- 消滅時効は2年間
高額療養費制度に含まれない費用
メチャクチャありがたい制度なんですが、対象外の費用があります。
・入院中の食事代
・差額ベッド代
・タオルや歯ブラシなどの日用品代
・レーシックやインプラントなどの保険適用外の医療費
・正常分娩の出産費用
・先進医療費用など
公的医療保険が適応される診療にかかる費用に対してのみ使えます。
ちなみに帝王切開は外科手術扱いらしく、高額療養費制度が使えました↓
自然分娩はダメなのに帝王切開はいいとする国のルールは謎よな。
治療はひと月で済ませたほうが安上がり
高額療養費制度は、医療機関などに支払った同一の自己負担額を受診者、医療機関、通院・入院、医科・歯科ごとに分け、自己負担金が21,000円以上のもののみ合算した金額で算出します。
私の場合は6月と7月にそれぞれ入院。
どちらも自己負担額21,000円以上の支払いが生じたので高額療養費制度が適応されました。
とは言え入院をギュッとひと月でまとめてたら医療費はもっと安かったはず。
つまり、緊急性がなければ治療タイミングはしっかり考えたほうがいいと思います。
入院月 | 入院費用 | 自己負担額 21,000円以上 | 高額療養費制度の適応 |
---|---|---|---|
6月 | 40,630円 | 〇 | できた |
7月 | 100,570円 | 〇 | できた |

パート主婦でも利用できて本当に助かりました。

手術や入院はとにかくお金がかかるもんね。
お金の心配しなくて済むのはマジ神。
高額療養費制度の払い戻しはいつ?

払い戻しタイミングは「治療後」と「精算時」の2パターンがあります。
どっちにしろ実費額はかわりません。
シンプルに払い戻しのタイミングの違いだけです。
ではどうやって払い戻されるのか見ていきましょう。
治療後に払い戻し
3割負担を全額支払い、後から高額療養費制度を申請する方法です。
受理されれば指定口座に還付されます。
還付されるタイミングは初診月から3か月以上経過してから。
ちょっと時間がかかるのがネックですね。
申請方法は加入している健康保険によって違います。
うちはすべて健康保険がやってくれるので自動的に還付されることになっています。
他にも会社経由で健康保険組合に申請など様々です。
また、協会けんぽは原則自分で申請しなくてはいけません。
申請がめんどくさいのと、還付までに時間がかかるので大半の人はもうひとつのパターンで払い戻しを受けると思います。
清算時に差し引き
こちらは治療をする前に申請し、高額療養費制度が適応された支払額を窓口で払います。
とてもスマートですよね。
申請は居住市区町村の担当課へ提出しましょう。
認定証は1週間ほどで自宅に郵送されます。
入院受付の際に交付された限度額適用認定証を医療機関などの窓口へ提示。
すると、病院サイドが手続きをしてくれて自己負担限度額が窓口で請求されるという仕組みです。
ポイントは早めに行動すること。
交付までに最低1週間はかかるため、事前に申請と交付を済ませておきましょう。
私もこの方法を利用しました。
はじめての入院でよくわからなかったけど、病院側から制度と申請方法について入院説明のときに丁寧に教えてもらいました。
そして病院からもらった"限度額適用認定証の交付"の参考用紙を見ながら交付を済ませてからの入院。
あとは旦那に認定書を病院の窓口へ提出してもらいました。
体調が悪いのに一人で何もかもやるってのはしんどいと思います。
生活スタイルに合った方法で申請すればOK。

最後にもう一回伝えるね。
入院と手術は同じ月にまとめる!!
これだけ覚えておけば金銭的な負担が減るからね。
ではまた。
1日入院して歯茎に埋まった下の親知らずを抜歯した話↓