【卵巣嚢腫レポ⑤】腹腔鏡手術のリハビリから退院まで

2014年、当時28歳で卵巣嚢腫(卵巣奇形種)を患ったウシです。

前回は術後の全身麻酔の副作用が辛すぎって話でしたね。
今回はいよいよリハビリと退院となります。

この記事を書いてる現在は帝王切開も経験済み。
やっぱり腹腔鏡手術は回復速度が早い。

卵巣嚢腫は全7話のシリーズです。

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手術翌日から歩行訓練開始

開腹手術、腹腔鏡手術のどちらでも術後すぐにリハビリが始まります。

ますは自力でベッドから起き上がること。
次に歩行訓練。

すぐに歩くって鬼じゃん!と思うかもしれませんが、これも患者自身のためです。

初日からリハビリをする理由
  1. 手術個所の器官や組織の癒着防止
  2. 血栓や腸閉塞などの合併防止
  3. 筋肉量の減少を防ぐ

"早期離床"の考えのもと、術後の翌日からリハビリをするのが一般的です。

リハビリの様子

朝の検温と血圧検査が済んだら私もベッドから起き上がる練習を開始。
リハビリには看護師さんが付き添って補助してくれます。

ありがたいことに大学病院のベッドにはリクライニング機能がついてました。
リクライニングで上半身を起こせばベッドから起き上がるのは楽勝。

次のステップは歩行。
目標は廊下の手すり。
約2mほどの距離です。

体重を点滴スタンドと看護師さんに預けつつ、ゆっくり歩きます。
なんとか廊下まで出ると「体を動かすと回復が早くなるんですよ」って言うもんだから、その日のうちにトイレまで歩き、尿カテーテルを外しました。

尿カテーテルは手術の麻酔後に装着されています。
自力でトイレまで行けるようになれば外してもらえます。
取るときの痛みはありませんでした。
ただ「こんな長いものが尿道に刺さってたんだ」とびっくり。

リハビリの進行具合は個人差があります。
起き上がることすら難しい人もいると思います。
無理のない範囲で体を動かしてみましょう。

朝食は流動食

リハビリをしているうちに朝食の時間になりました。
待ちに待った水分補給!

レポート④で書いた通り、麻酔の副作用で口の中がカラカラ。
朝食まで何も口にしてはいけません。

術後すぐの食事は流動食で量も少なめ。
食事より水分補給できればなんでもいい。
お茶も残すことなく完食です。

術後2日目にシャワー解禁

傷口にしみそうで怖いって思ってたけど、意外に大丈夫。
ちっとも痛くありませんでした。

術後まだ一度も着替えてないし、服を脱いだら傷口まる見えだったらどうしようとか想像してました。
シャワーに入れるのは嬉しいけど体を見たくない。

恐るおそる慎重、且つ丁寧に服を脱ぎます。
すると下腹部にはテープがペタっと貼ってあるじゃないですか。
傷口は見えません。

逆にこのテープがはがれたらどうなってんの!??

心配になって先生に聞きました。

医師

もしテープが自然にはがれたらとっちゃって構いません。

えぇぇぇ!?お腹に穴が開いてるのに!?

結局1回目のシャワーでしみることも、テープがはがれることもありませんでした。
ただ、入院生活中に3か所すべてのテープははがれました。
傷はしっかり閉じてあったし、小さいので想像よりきれいでした。

体を洗うときはゴシゴシこすらないこと。
泡を幹部へつけて泡でなでるくらいでOK。
清潔に保つことさえできてれば問題ありません。
不衛生だと傷口からばい菌が入って感染症になるおそれがあるそうです。
傷口は優しく洗って清潔に。

ちなみに退院後もひと月くらいはシャワー生活。
入浴は傷口によくないから最低でも1週間はシャワーが望ましいと医師から説明があったからです。
念のためにシャワー期間長め。

良性か悪性か、腫瘍の検査結果

不自由なく一人で歩けるようになるとチャラ先生から声がかかりました。
点滴スタンドをつけたまま診察室へ。

手術や腫瘍についての説明を受けます。

通常3cmなのに左11cm、右cmに肥大化していた私の卵巣。
摘出した腫瘍を写真で見せてもらいました。
皮膚に髪の毛が生えてるようなものです。
やっぱり女性の体って不思議。
どこから髪の毛とか歯が作られるんだろう。

チャラ先生

触ったり見た感じだと良性だと思うけど、一応検査してから結果が出るからね。

ウシ

どんな検査をするんですか?

チャラ先生

摘出物を細かくすり潰して調べるんだ。

そして数日後、入院中に検査結果がでました。

良性。

心から安心できた瞬間です。

卵巣は自己再生する

処置後の卵巣がどうなっているのか気になった私はチャラ先生に質問してみました。

チャラ先生

今は正常より大きいサイズだけど、そのうちしぼんで普通の大きさに戻るよ。

そんな都合のいいものなの?

確かに退院後のエコー検査で卵巣が小さくなっていました。
身体の自己再生能力ってすごいかも。

手術後は痛み止めフル活用

傷口が小さいくても痛いものは痛い。
あと炭酸ガスの合併症で肩がうずく。

私は痛みを我慢することに意味はないと思ってます。
鎮痛剤があるんだから使えばいいですよ。
看護師さんからも「少しでも痛かったら無理しないでください」って言われたし、遠慮なくフル活用しました。

ただし、処方制限があります。
例えば1回使ったら8時間経過しないと使えない、みたいな。

制限を守りながらのフル活用。
おかげでリハビリがスムーズに進みました。

術後5日目に退院

術後4日目には点滴スタンドを引き連れて院内のコンビニでお菓子を買い食いするほどにまで回復。
朝からパジャマ姿で点滴連れの客は私くらいでした。
点滴があるとみんな道を開けてくれるんです。
優しい世界だ。

っていうか暇すぎてコンビニ行くことしか楽しみがなかったの。
病室では自宅かよってくらいお菓子を広げてくつろいでました。

そこへやってきた朝の回診。

チャラ先生

コンビニまで行けたの?(笑)
もう元気そうだね。

ウシ

おかげさまで。
……あの、明日退院してもいいですか?

チャラ先生

んー、検討しておくよ。(笑)

こうして予定より1日早く退院することができました。
直談判ってしてみるもんですね。

入院日数5日。
やっぱり我が家が一番です。

とはいっても、しばらくは経過観察のため大学病院に通院します。
そこで問題がなければ完治となります。
次回は治療費用と定期健診などについてまとめです。

ウシ

腹腔鏡手術にしてよかったと思います。
やっぱり術後が全然ちがう。
やってくれる病院を探すのは大変かもしれませんが、検討する余地ありです。
ではまた。

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