
夏は洗濯物ストレスがなくて嬉しいウシ(@usiwaka125)です。
「腹腔鏡手術の術後とリハビリについて」
ってことで卵巣嚢腫の体験談5弾になります。
これまでの経緯などを知りたい方は下記リンクの第1弾、または卵巣嚢腫タグから追っていただけるとわかりやすいです。
手術した夜は麻酔の副作用で生き地獄を味わったわけですが、
翌日からは腹腔鏡にして良かったなと思えるほど元気でした。
回復速度が速い。
帝王切開も経験しているので身をもって断言できます。
この記事で深掘りするのは「腹腔鏡手術の術後から退院まで」。
手術方法に悩んだり不安を感じている方のお役に立てれば幸いです。
- 術後ってなにするの?
- リハビリ内容は?
- 腹腔鏡手術は負担が少ないって本当?
【もくじ】
術後の流れ

- 1日目の朝から歩行訓練開始
- 2日目からシャワーの許可が出る
- 医師から手術の話を受ける
- 術後5日目に退院
術後1日目
「歩行訓練のリハビリ開始」
ゆっくりできると思ったら大間違いです。
初日の朝からリハビリ開始。
まずやるべきことは「ベッドから自力で起き上がること」。
次に歩行訓練になります。
歩行訓練は病棟内を歩きます。
廊下にある手すりが大活躍しますよ。
術後1日目から歩くってキツくない?
って思う人もいるかもしれませんが、これは開腹手術でも同じようにすぐベッドから起き上がって歩くことになるでしょう。
緊急帝王切開の時でさえ体調絶不調の中、歩行訓練と育児してました。
なぜそんなに早く始まるのかというと大きく分けて3つ理由があります。
①手術箇所の器官や組織の癒着防止のため
②血栓や腸閉塞などの合併症にならないため
③筋肉量の減少を防ぐため
つまり、全て自分のためです。
「早期離床」の考えの元、術後の歩行訓練は一般的なリハビリ。
病院関係なくみんな同じなんですね。
- 開腹だろうが腹腔鏡だろうが術後1日目の朝から歩行訓練がはじまる
- リハビリの目的は3つ
①手術箇所の器官や組織の癒着防止
②血栓や腸閉塞などの合併症予防
③筋肉量の減少防止
リハビリの体験談
朝の検温や血圧検査が済んだあと、私もベッドから起き上がるところから始めました。
ありがたいことに大学病院のベッドにはリクライニング機能があったので、上半身を起こた状態からベッドから起き上がることができました。
次のステップは『歩く』。

リハビリには看護師さんが必ず付き添って補助してくれます。
廊下までは2mほどの距離。
体重を点滴スタンドと看護師さんに預けつつ、ゆっくり歩を進めました。
なんとか廊下まで出ると

なんて言ってくるもんだから、素直な私は根性でその日のうちにトイレまで歩き、尿カテーテルも外しました。
尿カテーテルは手術が終わったら装着されていますが、自力でトイレまで行ければ取ってもらえます。
取る際はまったく痛みませんでした。
ただし「こんなのが尿道に刺さってたんだ……」って驚きましたね。
リハビリの進み具合は個人差があります。
起き上がるのすら難しい人もいますから無理のない範囲で頑張りましょう。
- まずはベッドから起き上がる
- 廊下やトイレなど近場を目的地にして歩いてみる
- トイレまで自力で行けるようになると尿道カテーテルを外せる
朝食は初日から出るが流動食
食事は初日の朝食から出ました。
が、全て流動食です。
前回の麻酔の副作用編で書いた通り「砂漠にでもおるんか?」ってくらい喉がカラカラだった私。
一番美味しかったのはぬるいお茶でした。
食事よりも水分補給できることが何よりうれしかったです。
もちろん完食。
術後2日目
「シャワーは痛くない」
傷口にしみそうで怖いなって思いませんか?
大丈夫。ちっとも痛くありませんでした。
術後2日目のお昼からシャワーの許可が出ました。
しかし、気になることがひとつありました。
術後から一度も見ていない傷の状態です。
脱いだら患部が見えるんじゃないかと慎重に脱衣。
下腹部にテープがペタッと貼ってあります。
傷口は見えません。
テープがはがれたらどうなるの!?
考えただけでドキドキします。
心配になって後日先生に聞きましたよ。

水がしみることは一切ありませんでした。
結局は入院生活中に3カ所すべてのテープが剥がれ落ちました。
傷はしっかり閉じてあったし、小さいので思ったほどでもなかったです。
ひとまずホッとしたことを覚えてます。
体の洗い方はゴシゴシしないことと、清潔に保つことです。
さすがに傷口をこすり洗いするのは傷口に響きますし、
不衛生だと傷口からばい菌が入って感染症になる恐れがあるそうです。
優しく泡で患部を清潔にしておきましょう。
ちなみに退院後もひと月くらいはシャワー生活してました。
入浴は傷口によくないから最低でも1週間はシャワーが望ましいと医師から説明がありましたが、一応ひと月にしました。
- 術後2日目から許可が出た
- 患部にはテープが張ってあり傷口は見えない
- テープは自然に剥がれたら剥がしてOK
- 水がしみることは一切なし
- 泡で優しく洗って清潔にすること
- 退院ひと月はシャワー生活だった
腫瘍の検査結果が出たらわかる
「良性か悪性か」
1人で不自由なく歩けるようになると担当医であるチャラ先生から手術や腫瘍についての説明を受けました。
左11cm、右5cmになった私の卵巣嚢腫。
写真で見せてもらいましたが、皮膚に髪の毛が生えているようでした。

摘出物を細かくすりつぶして調べるんだよ。
そして入院中に結果が出ました。
良性。
心から安心できた瞬間です。
余談:卵巣は自己再生で元通り
処置後の卵巣がどうなっているのか気になった私はチャラ先生に質問してみました。

そんな都合のいいものなの??
退院後の経過ではエコー検査で卵巣が小さくなっているのと、体調も絶好調でした。
生理は問題なくきました。
ただ、出血量があまりに多かったり少ない場合は診察へ来てとのこと。
私は特に問題はなかったので行ってません。
退院時に痛み止めと抗生剤を処方されたくらい。
卵巣のための薬はありませんでした。
人間の体って丈夫な創りなんですねぇ。
- 手術から数日後に医師から説明があった
- 腫瘍の写真もその時に見せてもらえる
- 良性か悪性かは詳しく検査してからわかる
- 卵巣は自然と元通りの大きさになった
手術後は傷口が痛む?
「痛み止めフル活用」

- 炭酸ガスの副作用で肩が痛んだり、疼く
- 傷口や腹部が痛む
傷口が小さいからと言っても痛いし、卵巣は傷だらけなのでどうあがいても痛いです。
痛みを我慢することに意味はありません。
鎮痛剤で痛みが和らぐなら使ったほうが良いと思っています。
看護師さんからも「少しでも痛かったら無理しないでください」っていわれたので、遠慮なくフル活用しました。
ただし、制限はあります。
例えば1回使ったら次に使えるのは8時間後、みたいな。
利用条件を守ってのフル活用。
おかげでリハビリがスムーズに進みました。
炭酸ガスの副作用については過去記事でまとめているのでそちらをご覧ください。
- 患部の痛みは当然ある
- しかし、痛み止めを使うとほぼ痛くない
- 使用条件を守ったうえでフル活用はおすすめ
術後5日目に退院
「予定より早く家に帰れた」

- 術後の回復が早い
- 体への負担が最小限
- 早期退院
術後4日目には点滴を引き連れて院内のコンビニでお菓子を買い食いするほどに回復していました。
朝からパジャマ姿で点滴引きずってコンビニに来る患者は私くらいしかいませんでした。
点滴があるとみんな道を開けてくれるんですよねぇ。
もう暇なの。
それくらいしか楽しみがなかったんです。
病室ではお菓子を広げて自宅かよ!?ってくらいくつろいでました。
そこへ急に来た朝の回診。

もう元気そうだね。

……あの、もう明日退院してもいいですか?(笑)

直談判したことで予定より1日早く退院することができました。
腹腔旧鏡手術の入院日数5日。
やっぱ家が一番です。
- 鎮痛剤のおかげでリハビリがサクサク進んだ
- 担当医に退院したいと相談したら予定より1日早く退院できた
腹腔鏡手術にして良かった
開腹か腹腔鏡で悩んでいるなら間違いなく腹腔鏡手術が良いと思います。
だってこんな短期間で退院できるほど回復したんですから。
ここからは経験上思うことですけど、開腹術って最終手段なのかなって思ってます。
腹腔鏡が1~3cmを3カ所開けるのに対して、開腹術は5~10cmの切開になります。
傷口が大きい分リハビリが大変。
回復にも時間がかかるし、母がそうだったのように退院後も傷のせいで生活に支障が出ます。
もっと先の話をすると例え傷は塞がっても古傷が痛むんです。
帝王切開の話を出しますが、産後4年以上たってようやくシクシク痛まなくなったなと言った感じです。
どんな手術でもリスクはあります。
ただ、成功率が高いなら体に負担が少ない手術を選択するのが正解だと思うんですよね。
症例数があって、技術を持っている医師がいる病院さえ見つければ肥大化した卵巣嚢腫を腹腔鏡手術で治療できるかもしれません。
セカンドオピニオンを使っていろんな可能性を模索することをおすすめします。
- 開腹手術やるくらいなら腹腔鏡手術の方がラク
①術後の回復が早い
②体への負担が少ない
③麻酔の副作用はどの手術でもある - その分医師の技術が必要になる
- セカンドオピニオンで信頼できる医師を探しましょう
腹腔鏡手術の術後
「まとめ」

- リハビリの歩行訓練は初日の朝から開始
- 合併症予防や早く退院するためにはリハビリが大切
- シャワーは術後2日目から許可が下りる
- 患部はテープで見えないし水がしみることもない
- 腫瘍の良性、悪性は検査結果後に医師から報告があった
- 卵巣は自然と小さくなっていった
- 鎮痛剤は遠慮なく使ってリハビリを頑張った
- その結果初日のうちに尿道カテーテルを外せた
- 腹腔鏡は患者の負担が少ない手術方法だと感じる
- セカンドオピニオンを使って信頼できる医師を見つけましょう

女性の2~3割の人が生涯でなるって言われるくらいなりやすい病気です。
いざってときの知識として知っておくだけでも役立つかもしれません。
それではまた!