この記事は、BTOより安くゲーミングPCを作りたい女が初めて自作する備忘録記事です。
今回はCPUクーラー選び。
空冷を使いたい。
- 予算
- グラフィックボード
- CPU
- マザーボード
- メモリー・ストレージ
- CPUクーラー ←本記事ではココを紹介
- 電源ユニット
- PCケース
- モニター(必要であれば)
【もくじ】
空冷と簡易水冷の違い
CPUクーラーの主流は空冷式と簡易水冷です。
発熱するCPUを風で冷やすか、水で冷やすか。
それぞれの長所短所を見比べるとこんな感じ。
空冷式と簡易水冷の違い
項目 | 空冷式 | 簡易水冷 |
---|---|---|
取付難易度 | 〇 | △ |
冷却性能 | 〇 | ◎ |
静音性 | △ | ◎ |
メンテナンス | 〇 | ◎ |
耐久性 | ◎ | × |
デザイン・種類 | △ | ◎ |
価格 | ◎ | △ |
CPUと用途で冷却方法が決まる
CPUクーラー選びの目安が2つあります。
・CPUの消費電力
・実際に使った人の口コミ
CPUの消費電力から選ぶ
車の燃費量が車種で異なるように、CPUによって発熱量が違います。
微量の発熱ならそこそこ冷やせばいいけど爆熱ならガンガン冷やさないといけません。
CPUを搭載するために必要な冷却性能の目安は「TDP(訳:熱設計電力)」です。
「この製品は最大でこれだけ発熱するからそれ前提で冷却してね」ってこと。
TDPの値が高いほど高性能で消費電力が高いことを意味します。
TDPが100W以上なら簡易水冷というのが一般的な線引きです。
例えばIntel Core i9-12900KFのTDPは125Wなので簡易水冷。
Intel Core i9-12900FのTDPは65Wだから空冷式という具合。
ただし、TDPを目安にする方法には欠点があります。
実は実際の消費電力はTDP通りではないんです。
これにはいくつかの理由があるんですが、BIOS設定によりブースト状態で稼働したり、意図的にオーバークロックさせたり。
その他CPU以外のパーツの影響、高負荷な作業で消費電力は変動します。
あくまでTDPは設計上想定される最大方熱量ですから鵜呑みにしていいものか、疑問が残ります。
使用者の口コミから選ぶ
私が重視するのはユーザーの口コミです。
You Tubeなどの検証動画や価格.comなどの口コミやスレッドはパーツ選びにかなり役立ちます。
同じ製品や構成で検証している情報をネットから拾い上げましょう。
参考動画
Ryzen 7 9800X3買うべき?格安空冷で冷やせるか辛口検証!自作ゲーミングPC最強CPU 7800X3D,9700Xと14900K,285K,265Kと対決!674FPS出るとんでもない化け物
【性能比較付き】CPUクーラーの選び方は?空冷や水冷のタイプ別に特徴や違いを解説&検証
空冷は壊れない限り使える
デザインが豊富でピカピカ光る簡易水冷はかっこいい。
しかもメンテナンスフリーだから使いやすそう。
最初は水冷でもいいなと思ったんですが、液漏れと定期的に交換しなきゃいけないと知ってからは空冷にしようと誓いました。
簡易水冷は冷却液を循環することでCPUを冷やします。
CPUの熱で暖められた冷却水はポンプによりラジエーターへと流れ込みます。
ラジエーターにはファンが取り付けられていますから冷気で冷却水が冷えます。
そしてまたポンプを通ってCPUを冷やす。
リスクその1「液漏れ」
よっぽどの粗悪品か、運が悪くない限り液漏れはしません。
ただし取り付ける際に自らホースを傷つけたり、経年劣化により冷却水が漏れることがあるそうです。
簡易水冷ユーザーの口コミを見る限り滅多にないみたい。
でも100%液漏れしないわけではありません。
仮に液漏れしたらCPU、マザボ、グラボ、SSDまで被害が及ぶかも!?
初心者には敷居が高い。
リスクその2「2~3年ごとに買い替える」
長くても3~5年で取り換えないとダメっぽい。
正直めんどくさいよ。
取り付けたらメンテナンスフリーで楽なんでしょうけど、買い替えはちょっと……。
ましてや定期点検なんて絶対やらない。
気づいたらCPUが焼け焦げてそうです。
まとめるとズボラ人間が簡易水冷を使えるわけがない。
だから空冷にします。
重要:CPUクーラーの選び方
2つだけ守らなきゃいけないルールがあります。
①CPUソケットに対応しているものを選ぶ
②クーラーが干渉しないか
せっかくのクーラーが無駄になるので構成時点で確認しましょう。
CPUソケットに対応しているクーラーを選ぶ
CPUクーラーは対応したソケットにのみ搭載できます。
ソケットとは、マザボのCPUを取り付ける場所のことです。
ソケットはメーカーや世代によって形が異なります。
ソケットに適合していないCPUクーラーは取り付けることができません。
せっかく高いお金を出すのに悲しすぎますよね。
CPUクーラーのスペックに必ず適合ソケットが記載されています。
必ず購入前にマザボのソケットとCPUクーラーのソケットが同じであることを確認してください。
CPUクーラーが干渉しないか
CPUクーラーでやりがちなのが干渉問題です。
・幅や長さがあわなくてPCケースに納まらない
・大きすぎてメモリやファン、グラボに干渉する
特にヒートシンク付きのごついメモリとデカい空冷だと干渉しやすいです。
メモリの挿す位置をずらせばいいじゃん!と思ってもマザボによっては挿す場所が決まっていたりするんです。
なので購入する前に干渉しないか確認することが大事。
構成チェッカーを使う
確実なのはメーカーが公表しているサイズを調べて計算なんですけど、めんどくさい。
そんなときに役立つのが構成チェッカーサイトです。
ネット上には構成確認をしてくれるサイトがいくつか存在します。
私が使ったのは自作PCパーツの見積もり・互換性チェックツール。(外部サイト)
性能や規格、パーツ同士の干渉などをまとめて確認してくれます。
ただし100%大丈夫というわけではないので最終確認は自分でやります。
MUGEN6BLACK EDITIONに決めた
TDP105WのRyzen7 7700Xに選んだのはMUGEN6 BLACK EDITIONです。
この空冷、デカくてよく冷えるそう。
価格.comの空冷クーラー人気売れ筋ランキングの上位に食い込んでます。
MUGEN6の決め手は冷却性能と価格。
つまりコスパの良さでした。
MUGEN6の冷却性能
MUGEN6の口コミ
・Ryzen5 7600Xには十分すぎるほどの冷却性能
・ASSASSIN IVと遜色なし
・Ryzen9 5950Xでベンチマークやゲーム中に90℃に達しない
・Core i5 12700と組み合わせて最大80℃、ゲーム中72℃くらい
・Core i7 14700Kにはさすがに冷却性能不足
(価格.comより要約)
Ryzen7 7700Xと同等なCore i5 12700でイケるなら大丈夫なのでは……?
自分に似た構成の口コミと比較すると安心だね。
参考動画では私よりハイスペック構成で検証しています。
Core i5 14600K、GeForce RTX4070、ASRock Z790 PG Lightning、DDR5 6000 16GB×2枚、80PLUS Golde 850W
ベンチマーク計測を電力制限なし10分間回して86.1℃。
90℃に到達してないのがスゴイです。
参考動画
サイズのハイエンド空冷式CPUクーラー「MUGEN6」の実力は?超絶冷えてコスパ最強!
7,000円以下で買える
定価6,980円。
素晴らしい冷却性能が7,000円以下。
……安いッ!
もう少し冷えるRZ620もいいなと思ったけど9,980円。
MUGENN6は6,980円。
安い。
メーカー保証は1年間。
コスパ優先でMUGEN6にしました。
CPUクーラーはソケット形状と干渉だけ気を付ければ取り付けはできます。
何とか空冷で構成できてよかったです。
干渉しないPCケースを探さないとな。
と、その前に次回は電源ユニット選びですね。
ではまた。